投資で成果をあげている有名な方が「本は全然読まないけど、この本は繰り返し読んだ」とおっしゃっていたようで、気になって読んでみました。
どんな感じの本かこの記事でレビューするので買おうかどうか考えている方の参考になれば幸いです。
この本のおすすめ度
ひとまず投資を始めようと思っている投資初心者:★☆☆☆☆
投資をがっつり頑張ろうと思っている中級者以上:★★★★★
読んだ感想
この本はとりあえず積立投資とかやれればいいかなとスタンスの投資初心者向けというよりも、がっつり投資で稼いでいくんだ!という気持ちがある方向けの本だと思います。理由は後述します。
概要
本書の内容としては、投資で大成功を収めている「ウォーレン・バフェット」と「ジョージ・ソロス」の共通点から23の投資習慣があると紹介されています。興味深い点としては、バフェットとソロスは投資に対するスタンスが違います。バフェットはいわゆる投資という感じで、いいと思った企業の株を買って基本的に長期に亘って保有します。ソロスはどちらかというと短期的に取引を行ういわゆるトレーダーです。そんな性質が異なる二人ではありますが、投資の達人としての共通点を見出し、紹介されています。
初心者向けじゃないと思った理由
冒頭で「本書は初心者向けではない」といった点について触れていきますね。
まず、投資の達人という観点で見る性質上、本書は「効率的市場仮説」というものを否定しています。

「効率的市場仮説」が何なのかわからなくても一旦OK!
漢字7文字の難しそうな単語を使ってしまいましたが、要は市場平均になるインデックス投資するのが最適解だよね、という結論に至るもととなる仮説です。仮説なので正しいかどうかはわかりません。ただ、この仮説が正しいとすると、長年に亘ってインデクッス投資よりも成果を出し続けているこの二人の結果はどうなる?となるのです。こういう再現性あって長年に亘って成果が出せるやり方があるということは、「効率的市場仮説」を否定する材料になり得ます。
投資初心者向けには、よく「インデックス投資をやりましょう!」「長期目線で積み立てていきましょう!」といった説明がなされます。個人的には、これは投資初心者……というか、がっつり投資に取り組むつもりが無い(積み立ての設定だけやってあとは放置、分析したり細かい売買はしない)方には「長期目線でのインデックス積立投資」は有効なものだと思っています。
一方、投資に関して必死に勉強して、分析したり、大きな成果をあげたいと考えている方は「長期目線でのインデックス積立投資」は微妙かもしれません。結局市場平均なりの成果しか出ませんからね。そういう方にはむしろ本書の内容がかなり合っていると思います。
個人的に印象に残った点
23の習慣が本書には書かれているのですが、特に個人的に気になった習慣はこの2点です。
成功する習慣2
能動的にリスクを回避する
成功する習慣5
分散投資なんて小鳥さんのやることだ
自分が投資しようとしていることについてよくわかっているから投資の達人にとってはさほどリスクではないし、リスクも小さいから分散投資もしない。という考え方のようです。素直に「なるほどなー」と思いました。
どうしても確実な未来というものはないので、リスク自体はあるんでしょうが、他の人と見えているリスクの度合いが全然違うんだなととても印象深い部分でした。

投資に対する考え方についていろいろ考えさせられるいい本でした
本書の目次
第1部 バフェットとソロスに学ぶ「成功する投資の習慣」
第1章 知的習慣が持つ力
第2章 投資の七つの大罪
第3章 持っているものを守れ
第4章 ソロスはリスクをとらない?
第5章 市場はいつも間違っている
(中略:26章まであります)
第2部 成功する習慣を身につける
第27章 基礎固め
第28章 投資目的をはっきりさせる
第29章 あなたは何を測るか
第30章 無意識的能力を高める
第31章 思っているより簡単
あとがき~もっと知りたくなったら
さいごに
いかがだったでしょうか。私はあと何回か読み直したいなと思える本でした。
全然本書の内容と関係ないのですが、地味にこの本の良かったとして、あとがきのところに参考になる本をたくさん挙げてくれていました。いくつかは読んだことがある本でしたが、まだまだ読んだことない本も多いのでこれからじっくり読んで行こうと思いました。
もしこの記事が投資本を探している方の参考になったら嬉しいです!
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