最近は投資本を読んでいたのですが、ふと目にはいって気にったのでこの本を読んでみました。
いわゆる会社とかにお金を投じる投資とは違います。そもそも投資するお金なんて無いしハードル高いよ!みたいな状態で、じゃあ現状からより良く働けるようになるには?という観点で書かれた本です。
投資をするお金が溜まったからこの考え方は要らない!みたいなものではなく、普遍的に使える考え方だと思います。
この本のおすすめ度
- 仕事がしんどくて給料も満足していない会社員:★★★★★
- それ以外:★★★☆☆
読んだ感想
資本主義の構造について、ある側面から学べます。
より具体的には、「会社員の給料はどう決まっているか?」「じゃあその仕組みを理解した上でどういう働き方をすれば良いか?」といったことが書かれています。
「会社員の給料」がどう決まっているかについては、経済系の本なんかを読んでいると入ってくる知識ではあります。私もこの本を読む前から知っていました。成果出してもさほど給料上がらないので結構謎に思う方も多いと思います。言ってしまえば、給料は「明日もまた元気に働ける程度まで回復するのに必要なお金」という観点で決まっています。会社視点でいうと、労働力としては毎日元気に働いて貰えればいいので、ある程度の住居や清潔な洋服や、食事、たまにある気晴らしなどができる程度に払えば良く、必要以上に払う道理はありません。もちろん労働力も需要と供給があるので必要な能力を持ったある程度の人材を確保するために会社ごとに設定されている給料が異なるという感じです。会社の利益が2倍になったからといって給料が2倍になることもないですし、逆に利益が半分になったからといって給料が半分になることもないでしょう。※歩合制を除く(※若干の語弊があるかもしれないので、より詳細なニュアンスは本書を読んでみてみてください)
「じゃあどうすればいいんだ!転職すればいいのか!?」となるのですが、転職しても転職先も同じ給与体系なら結局同じ感じになります。。ということで本書は「こう考えて、こういう風にするといいのではないか」と提案しています。
本書のざっくりとした内容は上記の通りです。現状会社員でなんとなく終わりの見えないラットレースみたい状況でなんとかする道が無いかな?と思っている方は読んでみると良いかもしれません。また、それ以外の方についても、私たちは資本主義経済の中で生活しているので知っておいて損はない考え方だと思います。仕組みを理解し、それを抽象的に捉えてそこから解決策を導き出す、ということを本書では行っているので、その考え方のプロセス自体も参考になると思います。
私の場合
少し私の話をしてみます。私自身、会社に勤めている普通のサラリーマンです。ただ、割と時間的にも労力的にも金銭的にも余裕のある働き方ができているなとは思っています。それは単に運が良かったというのもありますが、思えばこの本に書かれていることに近いことを実践してきていたからなのかなと振り返って思います。
資産をある程度貯めると仕事が楽になるという話があります。良く聞くのは、辞めようと思えばいつでも辞められるから周りを気にせずに意見したり、納得できない仕事を強気に断れたり、自分がいいと思ったことを思いっきりやれたりできて楽になった、というものでしょうか。これって単に労働時間が減ったからという感じではないと思うんですよね。自分の意見をしっかり伝えたり、良いと思うことを思いっきりやっていたことで結果的に周りから評価されたりなんたりして良い状態が循環していっているのかなと思います。「徳を積む」という言葉もありますが、考え方的には近いかもしれません。
私の場合はだいぶ回り道しまくった感じはありますが、本書はその辺りを上手にまとめてくれていると思います。(必ずしも自分で回り道しながらもがくのが良くないとも思いませんが)
本書の目次
はじめに しんどい働き方は根本から変えていこう
第1章 あなたの「給料」は、なぜその金額なのか?
第2章 あなたは、「利益」のために限界まで働かされる
第3章 どうすれば「高い給料」をもらえるようになるか?
第4章 年収1000万円になったあなたには、「激務」だけ残る
第5章 何をすれば「自己内利益」は増やせるのか?
第6章 経験を生かすには、どういう「働き方」を選択すべきか
おわりに
さいごに
万人にとってこの本に書かれている内容が良いかどうかはわかりませんし、誰しもが簡単に実践できるものではないとも思います。ただ、こういう考え方に触れることでちょっとでもその人の人生が良いものになるといいなと思っています。
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